私の妹は猫被り

　私の妹は猫被り。
　先生の前でも、両親の前でもいい子ぶる。
　私の前にだけ素顔を見せる。本性は最悪だ。
　暴言暴行は当たり前。私なんか、ストレス発散の道具でしかないんだろう。
　両親に言っても、「そんな訳ない」私を信じることもしてくれない。
　こんな妹、殺したいと思うくらいに、恨んでた。
　大嫌い、大嫌い、大嫌い。
　今日、殺してやろう。
　毎日、毎日妹に苦しめられるなら。殴られるなら、舐められるなら。今日殺そう。
　時刻は10時。妹はすやすや眠っている。手には包丁。手袋をして、指紋がつかないように。私は、手の包丁を妹に刺した。
「さよなら。猫被りの妹。」