キスをしよう/リオンとウーヴェ

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 リオンの言葉に反論しようと顔を上げたウーヴェだったが、そこに己の想像とは全く違う穏やかな笑みを見いだし、これ以上意地を張っても仕方が無いと溜息を吐き、ベッドに連れて行けと命じると、喜んでと顔だけでは物足りないのか全身から喜色を滲ませたリオンがソファから立ち上がりウーヴェの腕を引いて立ち上がらせる。 「仲良くしてる時にいっぱいキスしような」 「……気持ち良くしてくれたら考えてもいい」 「あ、何だよ、それ」  左足を壊されたウーヴェの杖の代わりになりながらリオンが不満に頬を膨らませ、それを見たウーヴェが楽しそうに肩を揺らす。 「じゃー頑張りますかー」 「明日の朝飯を食いたければ加減をしろ」  翌朝の絶品の朝食を人質に取られたと言いたげに天井を見上げるリオンの頬に音を立ててウーヴェがキスをし、それを嬉しそうな顔でリオンも受け取るのだった。  その後、ベッドルームの空気は甘く濃いものになり、いつもに比べれば素直にリオンを受け止めたウーヴェが、思い出したように何度もキスをするリオンの手を、夢を見るために目を閉ざすまでしっかりと握り締めているのだった。
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