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ローレンスの目一杯の抱擁を逃げようとするとローレンスは眉尻をハの字に下げ、うるうるとした瞳で哀しみを訴えた。
「ひどいよ、逃げないで、マリエ。俺のことが嫌いなの?」
ローレンスは甘い声で私の手を引いて抱き寄せた。
「嫌いじゃないですよ?」
「じゃあ、好き?」
「……ううう」
どうしてもローレンスは言葉を聞きたいらしい。だんだん顔にも首にも耳にも熱が集まってきて、熱くなる。
「す、好き……です」
マリエが小さく答えると、ローレンスの顔が近づいてきた。マリエはそっと目を閉じる。
「愛してるよ。ずっとずっとそばにいて」
ローレンスがささやいた。
頑張れ、私。
許容量オーバー。
【第1部完】
***
反響がよければ、続編書きます
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