1やっちまったのか? 朝チュン

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ハートを飛ばすな、ハートを。 「で、私たちって……」 「こういう仲だよ」 ローレンスはにっこりと笑い、マリエの頬にキスをした。 そうですよね。そうなっちゃったんですよね。ほんとうに申し訳ございません。 この男は、弟の親友で、幼なじみのローレンス……。私はローレンス、君を、弟の大事な友人を食っちまった……んですね。 「マリエ、顔色が悪いな。心配だなあ。このまま、ずっとうちにいる? 俺は全然構わないよ」 ローレンスはマリエの頬に自分の頬を擦り寄せた。 ローレンスの圧を感じたが、マリエはプルプルと頭を振る。 「もしマリエが帰るというなら、僕が屋敷まで送ろう」 ローレンスがマリエの手をにぎにぎする。 おい、にぎにぎするな。弟の友人が、幼なじみが甘い。甘すぎる。どうしてこうなったんだ? 誰か、誰か教えて。 「僕がみんなに説明するから。大丈夫。マリエは何も心配しないで」 ローレンスは唇に弧を描き、柔らかく緑の目を細める。その奥には何か陰謀がありそうに見えるのは気のせいか。 怖い。怖すぎる。なんなのその目……。 マリエはぶるっと身震いした。 ローレンスはマリエの艶やかな茶色の髪を一房とり、口づける。 ***要らぬ豆知識 ローレンスのモットーは、捕まえたら逃がさない。欲しいものは得るです。
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