130人が本棚に入れています
本棚に追加
フランソワがローレンスとキミ―の御祖父様、御祖母様の顔を見る。
「俺はマリエと結婚したい。マリエ以外とは結婚しない」
ローレンスとキミ―のおじい様、おばあ様は呆れたように笑った。
「ようやくまとまったって感じだな」
「まあ、この子たちはこの子たちなりにがんばったのよ」
なんて、感触よしなんだろう。ホッとしてしまった。
私の活躍は全くなかったけどね。
「ということで、俺とキミーの縁談は、これまでどおりすべて断ってください」
「はいはい。わかったよ」
ローレンスとキミ―のおじい様、おばあ様はお茶を飲みながら、すんなりと私たちの婚約を認めてくれた。
やっぱりローレンスってモテてたんだね。くう。
ちらっと横を向くと、ローレンスが口角を上げた。
ドキンと胸が鳴る。
いままでこんなことってなかったのに。
「ところで、マリエさんは身体の具合は大丈夫? 痛いとかない?」
ローレンスとキミ―のおじい様、おばあ様が心配そうに見つめる。
「いえいえいえいえ。だ、大丈夫です」
ひー、なんてこった。もしや昨日の夜のことをご存じで?
マリエは耳まで赤くなる。
朝帰りがバレている。初夜でもないに、やっちゃったってバレてるってこと?そんなの恥ずかしすぎる……。憤死……。
ただただマリエは俯くしかなかった。
チーン。
最初のコメントを投稿しよう!