14ここはどこ? あの日の真実

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やったとかやってないとかそういうレベルを超した、婚約のお話ってこと…‥。ローレンスとなら、いいかな。 マリエはちらりとローレンスの顔色を窺った。 「マリエ、僕は一生あなたと添い遂げたい。あなたと人生を歩みたい。結婚してくださいますか?」 ローレンスはマリエの前に立つとひざまずいた。 「……。はい」 マリエが頬を赤らめてうなずく。 ローレンスはマリエを抱きしめ、何度も唇を合わせた。 15私たち婚約しました。 どうして私のおじいさまも、ローレンスのお祖父様ベスタ―伯爵も、誰も私たちの婚約に異議を唱えないんだろう。フランソワとキミ―のこともそうだけど。 なぜ? いや、幸せだからいいんだけど。なんか不思議だよね。 「さあ、マリエ」 ローレンスがぱあっと笑顔を向けた。 「え? ああ、隣に座るから大丈夫よ」 「いや、危ないから」 危なくないですよ。普通のいつもある長椅子です。座るだけですから。 「ほら、おいで」 ローレンスは膝をポンポンと叩く。 どうしてこうなったんだろう。おや? 抵抗むなしくローレンスの膝の上に横抱きにされた。 「ねえ、重いんじゃない?」 「マリエは羽のように軽いから。もうちょっと食べてもいいくらい。これでも近衛騎士見習いですから」 ローレンスはすりすりとマリエの頭に頬を撫でつけた。 「そ、そうですか。ありがとうございます?」 マリエは引きつりながら笑う。 マリエとローレンス、フランソワとキミ―の2カップルは無事婚約式を終え、それぞれの家で逢引の最中だ。 「不思議だったんだけど、ベスタ―伯爵は私たちの婚約に反対しなかったの?」 「別に?」 「おじい様同士仲がいいから?」 「まあ、そういうのもある」 「ほかにもあるの?」 マリエはローレンスを仰ぎ見る。 相変わらずの美丈夫である。うっとり思わず見ちゃうわ。 美しく整っている顔のローレンスが小首をかしげた。 「準備していたからね。ほら、マリエが教えてくれただろ? 人生は計画、実行、修正って」 「確かにうるさく言ってきたけど」 どういうことなんだろう。マリエはいぶかし気だ。 「俺は小さいころからマリエが好きだった」 はい。そうでしたね。知っています。
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