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ドクドクと高鳴る鼓動、脈拍が異常に上昇しているのだろう。ずっと遠くからただじっと見つめていたあの店先に僕は立つ。
素敵に思える女性は僕にはとても勿体なくて、きっと僕よりも魅力的な男性との出逢いがある筈だから、僕はずっとこのままの関係で良いと思っていた。
『だって、ただ……、魅力ある君を見つめているだけで幸せだったから、
でも……、
……、
ダメかも知れないけど、
僕の気持ちだけはちゃんと伝えたい――』
「いらっしゃいませ」
店の奥から響く声と共に現れた一人の女性。胸元の名札には『店長』と綴られていた。目の前の女性は、あの日の君じゃなかった。
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