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神楽心美、17歳、高校2年生。
小さい時から私は、何故か、動物が人間に見えて、人間の言葉を話してるように聞こえる。
こちらから話しかけても通じるみたいで会話が出来る。
だから私の周りには、いつも動物達が居る。
動物達は心美をボスのように接するようになっていた。
心美が小さい時は大事に守っている感じだったのに。
ボスの指示は絶対っていう暗黙のルールのようになっている。
動物達の中で1人だけ、いや、1匹だけ、みんなと違うやつがいる。
みんなの前では心美の事をたててるのに、2人だけになると逆に私がたててあげないといけないような形にもっていかれる。
その動物は、ウサギで、初めて会話した動物なんだけど。
そのウサギは可愛らしくて擬人化して見えたら女の子みたいに可愛かった。男の子だったんだけどね。
名前はスカイ。
初めて会話した時は
心美『可愛いウサギだね』って言ったら
いきなり擬人化して可愛い女の子みたいな人になって
スカイ『可愛くない。俺はカッコいいんだ』と言ったんだ。
心美は目が点になり、ぼうぜんとし、怖くなって逃げたんだ。
神社に行ったら、またスカイに再会して
スカイ『友達が居ないから一緒に遊んでくれない?』
心美『いいよ』
スカイ『君の名前ってなんだったけ?』
心美『私は心美。あなたの名前は?』
スカイ『スカイだよ』
それから鬼ごっこしたり、かくれんぼしたり色々と遊んだ。
心美は神社に通ってスカイと遊ぶようになっていた。
スカイ『家においでよ』
心美『うん。行く』
スカイの家に行った。
スカイの家で遊ぶようになってスカイの家族と仲良くなって、スカイとスカイ家族と親戚の人と一緒に旅行に参加するようになって親戚の方とも仲良くなって、そうやってるうちに色んな人との出会いが増えたんだ。
小さい時は皆、何かあったら困るからって守ってくれたり『可愛いね』って言ってくれて頭よしよしされたり色々と遊んでくれたんだけど。
最近は心美に動物達が『ご飯いりませんか?飲み物入りますか?』って言って持ってきたり、『何か用事は、ありますか?』ってまるで心美が姫で動物達が召し使いみたいな状況になってるんだよね。
何でだろうね?
あっ!動物達が『水がなくて困ってる』って言ったら川の上流がふさがれたから流れをよくしたら
動物達が『また水が飲めれるようになった』って言ってたな。
怪我をした動物も手当てしてあげたり看病してあげたりしたな。
だからかな。
でも最近スカイは私と2人っきりだと
スカイ『調子こいてんじゃないよ。自分で御飯ぐらい確保しろよ。自分で飲み物ぐらい用意しろ。ついでに俺の分もな』って言ってきて
なんだか腹がたつ。
そりゃスカイの口が悪いけど調子にのってはいけないや御飯や飲み物は自分で用意しろって言うのは解るよ。
でもさ『俺の分もな』は、なんなの?
それこそ自分でもってこれば良いのに。
スカイは、なんでこんな態度をとるんだろう?
ある日
夜中に急に
スカイ『お腹すいた、野菜炒め買ってこい』と心美に言う。
自分から言ってきたのに心美の家の前で待っていて
結局、一緒に買いに行く。
だったら自分で買いに行けば良いのに。
心美がへこんでたらスカイは話を聞いてあげたり心美が怪我をしたと聞けば、すぐに駆けつけて手当てしてくれる。
心美は、スカイって冷たいんだか優しいんだか解らないと思っていた。
動物達と山登りすることになった。
動物達は動物なので軽々と山を登っていく。
心美は人間なので山登りするのは大変だった。
スカイは心美が心配で心美より少し前を歩きつつ後ろの心美のことを気にしていた。
すると心美は山から滑り落ちてしまう。
すぐにスカイは心美の様子を見る。
息は、している。
頭から血がでている。
スカイは心美がつけていたタオルを頭に巻いた。
足は怪我をしてないようだ。
スカイは願った。
心美が亡くならないようにと生きて一緒に居たいんだと。
しばらくすると動物達はスカイと心美を呼んだ。
スカイは大きな声で
スカイ『ここにいる。助けて』と叫んだ。
動物達は気が付き。すぐに下山して助けを呼んだ。
心美は病院に運ばれた。
心美は辛うじて助かった。
しかし植物状態になった。
スカイは1年半病院に通い続け声をかけ手を握ったり肩をたたいたりマッサージをしてあげていた。
心美は目を開けた。
スカイは泣いて喜んだ。
でも心美の手と足が動かない。
心美『手と足が動かない』思わず泣いてしまった。
スカイは傍に居ることしか出来なかった。
気持ちが沈んだままリハビリをしていた。
リハビリしているうちに理学療法士さんが気になるようになった心美。
卒業式があった。
心美は車椅子で卒業式に参加した。
学校の記憶は、あまり良い思い出がない。
涙は出なかった。
病院に戻るとリハビリがあった。
理学療法士さんに恋い焦がれていたせいか順調良くいって立つこと座ること歩くことが徐々に出来るようになっていった。
理学療法士さんには彼女が居たので理学療法士さん(桜羽想太)にとって心美は、ただの患者さんだった。
立つこと座ること歩くことが出来るようになったので理学療法は受診しなくて良くなった。
最後に
心美『桜羽さんが支えて下さったのでここまでやってこれて立つこと座ること歩くことが出来ました。ありがとうございました。会えなくなるのが寂しいですが頑張っていきます。桜羽さんもお仕事を頑張って下さい』
桜羽『ありがとうございました。僕も神楽さんが立つこと座ること歩くことが出来るようになって嬉しかったです。神楽さん、頑張って下さいね。僕も仕事を頑張ります。』
手が痺れて上手に箸が使えなかったので作業療法を受診しなくてはいけなかった。
その時に理学療法士さんを見かける。
頑張った姿をみてもらおうと必死に頑張る心美。
箸などを使えるようになった。
そんな姿をスカイは何も言わず。
ただ寄り添っていた。
色々な事が出来るようになり理学療法も受診しなくても良くなり退院する事になる。
心美の家族や動物達いっしょに心美の退院祝いをする。
心美は皆に退院祝いされて、とても嬉しかった。
皆に愛されているのを有り難く感じた。
心美は就活することにした。
しかし不採用通知。
不採用通知は経験した人は解るだろう。
凄くへこむ、それが何回も続くと自分に魅力はないのか、社会に出ていけない人間なのかとさえ思う。
スカイは心美が不採用の度に美味しい御飯屋さんに連れていってくれる。
ふと心美はスカイは、どんな時も一緒に居てくれる有り難さに心が熱くなった。
お酒を飲んでいて、何故か、キスがしたくなってスカイに心美はキスをした。
2人は、そそくさと帰って行った。
それからというもの2人とも意識してしまい、いつも通り接する事が出来なくなっていた。
動物達もその事に気がついていたが何も言わなかった。
動物達は、いつも通りに心美の家に来るのにスカイだけは来なくなった。
心美は寂しかった。
心美にとってスカイの存在はかけがえのないもので異性として好きなんだと思った。
スカイもずっと心美の事を考えてた。
でも、会って、どんな顔して会ったら良いか解らなくなっていた。
あいかわらず心美の仕事は見つからなかった。
なんだか心に穴が空いたようで精神的にまいってしまい御飯が食べれなくなってしまった。
心美は、いつの間にか
橋の近くにいた。
それで最後にスカイの声を聞きたくなった。
心美は電話をした。
心美『もしもし』
スカイ『もしもし』
心美『もう疲れた』
スカイ『何がだよ』
心美『…』泣く
『就活に疲れた。私は、そんなに魅力がない 存在なのかな?社会は私を必要としてない のかな。誰かの役にたちたい。』
スカイ『じゃあ俺の役にたってよ』
心美『は?どういう意味?』
スカイ『一緒に居てよ。結婚しようよ』
心美『え?まだ付き合ってもないのに』
スカイ『じゃあ付き合おうよ』
心美『じゃあって何よ?』
スカイ『答えは?』
心美『スカイと付き合いたい。宜しくお願いしま す。』
END
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