Collaboration

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「平気です、向こうも無愛想らしいので」 「絶対盛り上がんねえだろ」 「だけど葉月は明るくていい子ですよ?それに私もうっとりするほど美人です」 「女の褒め合いは信用しねえって決めてる」 「葉月は本当に美人ですってば」 ひねくれ者の稜さんを宥めながらその背中に腕を回して、久しぶりに触れるゴツゴツとした硬い体の感触を確かめた。 目端で稜さんの右手がぞんざいに吸殻を灰皿にこすりつけるのが見えた。そのまま真っ白なシーツに背中から沈んで、甘ったるいキスが深んでゆくのを受け入れる。 「我慢利かねえからシャワーは後な」 「…はい」 絡んだ指に、微かに力がこもる。 枕元のボタンを押せば、室内が暗転した。 そこからはもう雪崩が起きるように吐息の応酬が夜を満たしてゆく。自分の中心に埋め込まれる熱の楔に、体の底が甘く軋んだ。 𓂃𓂃𓍯𓈒𓏸𓂂𓐍◌ 𓂅𓈒𓏸𓐍 「宇宙資源てほら、法整備がまだ遅れてて」 普段葉月と飲みに行く時は大抵賑やかな大衆居酒屋を選ぶことが多いのだけど、ヘビースモーカーをふたりも連れているということで、今回は喫煙席のある個室の焼肉を選んだ。 小さな室内に四人で詰め込まれてすぐの頃は若干よそよそしさがあったものの、意外にもその空気は呆気なく流れ、葉月の恋人──進藤(しんどう)さんと、稜さんが早速意気投合し始めた。
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