Collaboration

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「まじで節煙の兆しもねえわ」 「それ、日本と一緒の銘柄ロシアにもあんの?」 「まったく一緒のはねえから近いのだな」 「結構その辺がだるいよな」 「わかる」 学生時代からその課題はあって、なんてお互いに留学経験のあるふたりが海外での喫煙者あるあるを語り始め、私と葉月が色のない目をしていてもお構いなしだ。 仲良くなってくれるのは嬉しいのだけど、なんだか妙な仲間意識で助長されてはいけない部分が助長されそうな兆しがある。煙草なんて出来ればやめて欲しいのに。 なんか思ったより馬が合ったなあ。 そう思いながら私は残りのビールを飲み干した。 𓂃𓂃𓍯𓈒𓏸𓂂𓐍◌ 𓂅𓈒𓏸𓐍 ホテルに帰るまでの道すがら。 夏の蒸し暑い夜の中を、のんびりと歩く。 偶然にも稜さんと進藤さんが同じ新宿駅前でホテルを取っていたこともあり、店もホテルの近くで予約したので、徒歩圏内だ。 「思ったより意気投合してましたね」 「最初めちゃくちゃ警戒したけど普通だったわ」 「あと想像の五倍は格好良かったです」 「あれは狡いよな」 二軒目まで行ったおかげで夜も遅い時間になってしまったというのに、東京きっての繁華街はまだ眠る気配もない。私たちは騒がしい夜の喧騒の中を通り抜け、ホテルまで辿り着いた。
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