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暖かい手に優しく撫でられているような気がする。身体中が痛くて目が開けられない…その優しい手が離れてしばらくしてやっと目が開けられた。
思っていた白い天井では無く木目調で、痛む体に鞭打って起き上がれば壁は白く置いてある家具は木製のように見える。手を見れば包帯が巻かれていて、体を見れば包帯が巻かれていてどうやら裸のようだった。
しばらくボーッとしていたが、扉が開く音がして助けてくれた人かと思いそちらを見れば緑色の巨大なトカゲが服を着て二足歩行で歩いている。
「ぎゃーーー!!!!」
「うぉわぁぁあああ!!?」
俺が驚いて叫べばそのトカゲ男は持っていた水の入ったボウルとタオルを乗せたトレーをひっくり返してしまった様子。
俺はできる限り逃げるよう壁に寄り、床を持ってきたタオルで拭くトカゲ男を見る。鱗のようなものがあり金色の目で、気味が悪い。
「体調はどう?アレスさんが助けた時は死にかけてたから…」
「喋った!!?」
「だっ、大丈夫?やっぱり頭打ったからおかしくなっちゃったのかな…」
オドオドしていたが、俺の方に手を伸ばしたので枕を掴んで投げつける。なんだアレ気持ち悪い怖いでっかいトカゲが喋ってる…
脇腹に痛みを感じて触れば暖かい感触があり、手を見れば血が出ていた。これは夢…それとも現実…?また意識が遠のいてしまいベッドへ倒れてしまった。
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