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ある日のこと⑦
あれから時間は流れ、放課後になりました。一年生は一足早く下校し、自分の家に帰ります。たまに寄り道をする子もいますが。
そんな中、優希くんは全速力で走っていました。一体何故、こんなにも全力で走っているのでしょうか? それは……
「大和っ、遅れてごめん!」
優希くんが遅刻をしたからでした。
公園の時計台の前で待っていた大和くんに謝る優希くん。でも、息を切らしていてほとんど声になってませんでした。大和くんもそんな優希くんを見て、言いました。
「大丈夫だよ。走ってきたから許すよ」
「サンキュ!」
「えっ」
今さっきまで息を切らしていたのに、突然元気になった優希くんに驚く大和くん。無意識に声が漏れていました。が、優希くんは全く気にしてないようでヘラヘラとしています。
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