新学期

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「おおーい、みんな席につけー」 ガラリと前扉を開け、教師が入って来た。 みんなザワザワとしながら席に着く。 さっき、始業式で紹介された新しい男性教師。他校からの異動でこの高校に来たようだった。 「今日からこのクラスの担任になる門林美緒(カドバヤシミオ)です。よろしくね」 彼は、ぺこりと頭を下げてからぐるりと教室を見回す。 背の高い瑞希と目が合った。 ドキン…と何故か心臓が跳ねる。 「ミオだって…かわいい…」 「顔ちっさ…女の子みたい…」 女子達が小声で話し出す。 いつもなら煩いと思うその声に瑞希は同意してしまった。 こんなに綺麗な男の人がいるんだ… 瑞希は、どうやっても惹かれてしまう美緒の瞳に釘付けになった。
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