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その足ですぐに美緒のマンションに向かった。
心臓は、バクバクと早く打っている。
美緒は教師だ。未成年と付き合うってことは、何か問題があるんだろうか…
知識がない故に不安は募る。
ピンポン♪
『はあーい』
「俺です。瑞希」
『どしたの?今、開けるね』
カチャリとドアが開き、ジャージ姿で少し眠そうな美緒が顔を出した。
「俺と先生が付き合うのって法的に大丈夫なの?」
中に入るなり瑞希は言った。
「え?どしたの?何言ってんの?」
まあまあ落ち着いて、と美緒は瑞希をリビングに入れた。
「あの…さっき、変な男が工場出たら居て。お前が香原瑞希かって」
「ああ、多分、瀬戸くんかな…」
美緒は、しょうがないな、という顔をした。
「大丈夫だよ。瑞希は、もう18で社会人だし。法に触れるようなことは無い」
「良かったあ…」
瑞希は、ホッとして美緒を抱きしめる。
「けど瀬戸くん、SNSとかに書くかもしれないな…。瑞希の仕事場まで調べるなんて…」
と、美緒は少し不安そうに言った。
「実はこの前、あとつけられて…ちょっとヤバかったんだよ」
「えっ?そうなの?」
瑞希も不安になった。
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