猫の気持ち

　雨の日は憂鬱だ。そして眠い。人間もそうらしい。お母さんは何時まで眠るつもりなのか、猫用カリカリが空になっていても起きてくれない。
　一応『アサ』と呼ばれる頃に呼んでみたが「うーんもうちょっと・・・」と言ったきりだ。私もまた眠くなってきたのでお母さんのお布団から、ソファーに場所を変えて眠ることにする。
　『アサ』が早いお父さんが起きてきてお水とカリカリ。トイレのお掃除をしてくれた。眠いけど起きてカリカリを食べる。
　この頃、『オヒル』頃には窓が開いてお外の空気が入るようになっていた。私は外の空気が大好き。お日様にあたりながらお外の甘い空気を吸う。そうするとまた眠くなり『アミド』と言う物の内側で丸くなる。そんなの無くてもお外は私の知らないところだから出ないのに。多分お母さんが『ムシ』が嫌いだから閉めているのね。
　でも今日は朝、寒かった。お父さんがあったかい空気がでる『ハコ』からお部屋が暖かくなるような空気を出してくれた。ソファーはちょうど空気の下にある。お母さんがいつも座るところに丸まってまた眠る。今日は窓は開かないらしい。
　この頃お父さんはずっとおうちにいる。だからお母さんが起きてこなくても寂しくない。私は人間のそばが好き。おなかの中がホワッとする。　
　ぐっすりと眠った後で目が覚めたとき誰も見えないと驚いて《オオオーゥン》と声がでる。猫だからっ《ニャーニャー》しか言わない訳はないのに、お母さんは大笑いしながら
「いるよー。寝ぼけてるの？」
と言いながら抱っこしてくれる。
　私は抱っこが大好き。して欲しいときだけはね。お母さんにピッタリとくっついて頭も乗せるとおなかの中がポカポカする。

　ん？んん？夢？やけにリアルな夢だったよ？
　雨で起きられなかった朝、アメショのメリーちゃんに呼ばれた気がしたけどその後二度寝してしまった。
　メリーちゃんはソファーの私の席で丸まってる。旦那様はもうリモートワークしてる。今朝は寒かったのでエアコンもついててもう部屋は暖まっている。
　この前の日曜に、友達と、猫になりたいなんて話をしていたからメリーちゃんが猫の気持ちを教えてくれたのかな。これからは大きな声で鳴いても笑わないでそっと抱っこしてあげよう。