指名手配犯との攻防

2/4
前へ
/15ページ
次へ
 宮空先生が校舎に戻ったのを見て、俺はスピーカーで体育館にいる渋井に呼びかける。 「渋井凸汰!俺は〇△署地域課の大木巡査だ!お前と話がしたい!体育館を開けてくれ!安心しろ警官は俺1人だ!」  そう言ってしばらくすると、体育館から中年男性が出てきたが、渋井の特徴とは違う人物だったので、俺は尋ねた。 「あの、あなたは?」 「私は1年2組の担任の吉田です、立てこもり犯に様子を見てくるよう言われました。あの本当に警察官はあなただけですか?」 「はい、今は自分1人しかいません」 「お待ちください、知らせてきます」  吉田先生はそのまま奥にいる渋井に俺1人しかいない事を知らせ、すぐに俺の元に戻って来る。 「入って下さい」  吉田先生に言われ、俺は体育館に入り、渋井の逃亡を防ぎ、警官の接近を隠す意味で扉を施錠すると渋井と対面する。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加