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そんな僕だから、大学には入ったものの、何をしたらいいのか、正直真っ白に近かった。
そんなときに突然、ぶらぶらと構内を歩く僕の肩を後ろからたたく者がいた。振り向くと、猫の着ぐるみだった。
それが、『猫研』の会長だった。
僕は、その猫会長にはちょっとびっくりした程度だったが、その隣にいるスラリとした美人に心がときめいてしまった。
細くて長身、しかもサラリと垂らした長い髪が、オーラを振りまいている。こんなきれいな人がこの大学にいるなんて――この出会いに、僕は思わず舞い上がってしまった。
そしてぼーっとしたまま、気づいたらサークル室で入会のサインをしていた。
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