灯火~ともしび~

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令和4年3月7日。 私は死んだ。 胸に鋭利な刃物が突き刺さったからだ。 刺さった瞬間、ちくっとした痛みから、やけどをしたような痛みを感じたと思ったら、意識が途絶えた。 周りに人は居なかった。何故なら、現場は私の部屋だったからだ。 3月1日。 特に問題もなく、大好きな人と過ごしていた。 3月2日。 人間関係でトラブルがあった。付き合っていた彼を後輩に盗られた。周りは皆、私と彼が結婚間近だった事を知っていて為、味方になってくれた。 3月5日。 周りから、噂され、居場所が無くなったのが気に食わなかった彼女が職場に包丁を持ち込み私を刺そうとした。 気づいた近くにいた同僚が止めて護ってくれなければ、私はその時に死んでいたかもしれない。 3月6日 私を護ってくれた同僚が死んだのだ。そう。彼女の持った包丁が胸に刺さって。 私は、同僚の家に行き謝罪した。 しかし、彼は結婚したばかりで奥さんは妊娠していた。 どれだけ床に頭を付け謝った所で許して貰えなかった。 私は、もう、生きているのが嫌になった。彼は後輩に盗られ、その彼女は事件を起こし、同僚が死んだ。 私のせいで皆が不幸になった。奪われるはずのない、これから楽しい人生が待っている人間の生命の灯火を私が消してしまった。 だから、私は死んで罪を償おうと思う。 3月7日。日付が変わった頃、私は自分で自分を殺した。
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