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昼過ぎに彼の部屋に行ってから、昼食を食べるのも忘れて夢中で体を重ねた。夕方になってようやく空腹感を思い出し、デリバリーのピザを頼んで食事にありつく。
「まさかお昼と夜が一緒になるなんて思わなかった……」
周吾のTシャツを借りてピザを頬張っていると、彼はニヤニヤしながら那津を見ていた。
「いいねぇ、那津さんの彼シャツ姿……しかもそれが俺のTシャツっていうのがたまらない……」
「……せっかくのお休みなのに、こんなふうに過ごしちゃっていいの?」
「なんで? 那津さんと一日中イチャイチャ出来るなんて、最高の一日だけどな」
那津は恥ずかしさと嬉しさから、顔を真っ赤にして俯いてしまう。
「那津さん、後で夜の海岸を散歩に行こうか? 昼とはみ違った趣があって素敵だよ」
「本当? 行きたい……」
「じゃあ食べ終えたら行こうか」
「うん」
「でもその前に……」
周吾は那津の手からピザを取って皿に置くと、彼女の指についたソースを一本ずつ舐め取っていく。
彼の舌がいやらしく動くたびに、那津の体は敏感に反応してしまう。
「彼シャツ姿の那津さんを美味しくいただくとしようかな」
「ちょっ……! 周吾くん、体力ありすぎ!」
「じゃなきゃ市民は守れないからね」
周吾は那津の体を軽々と抱き上げると、ベッドに寝かせる。お姫様抱っこをされるのが初めての那津は、照れてしまい両手で顔を押さえる。
「消防士って本当に鍛えてるのね……」
「それに今年からは水難救助隊の試験にも受かったから、救助の出来ることの幅が広がったんだ」
「そうなんだ……すごいね……」
「そう?」
そんな那津を笑いながら見ていた周吾は、彼女のTシャツの裾を持ち上げると、その中に潜り込んだ。
周吾の姿が見えなくなったことで次の動きが読めなくなる。しかしすぐに周吾の舌と指に胸の頂を攻められ、那津は頭はとろけていく。
Tシャツ越しに周吾の頭を抱きしめ、那津は彼の体に足を絡めた。
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