彼の村へ

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…… 「すみません」 しばらくして月菜は平静を装い彼に謝った 「いや…良いよ。目が覚めて人の顔があったら誰でもビックリするって」 とその青年は笑いながら言った 月菜が青年を突き飛ばした後、彼を呼びに来た彼の妹と3人で彼の家に向かったのだ 「これ、どうぞ。温かいミルクだよ」 と青年が月菜の前にマグカップを置いた 「ありがとうございます。」 月菜は青年からマグカップを受け取り、ミルクを一口飲んだ 「はぁ〜温かい。」 すると青年が、良かった。と言った 月菜は青年の顔を見つめると 「あの…ここはどこですか?…あなたは誰ですか?」 と問いかけた 「えっ?オレ?オレは…」 青年は少し考える素振りを見せた後 「オレの名前はシュウ。」 と答えたのだった 「シュウさん…」 うん。とシュウは頷いた 「シュウさんの瞳の色、とても綺麗ですね。」 月菜が言うと、シュウは照れながら 「ありがとう。この瞳の色、気に入ってるんだ。」 シュウの瞳は、ブルーとイエローのオッドアイだった 「君の名前は?」 今度はシュウが月菜に問いかける 「私は、月菜(るな)です…」 月菜が消えそうな声で答えた 「月菜!可愛い名前だね。」 シュウがニコッとしながら言うと 「月菜ちゃん!私ミュウだよ。」 と人懐っこい笑顔で女の子が近付いてきた 「こら、ミュウ、突然びっくりするだろ」 シュウがミュウと呼んだ女の子の頭をポンポンとする 「すみません。この子はオレの妹で…」 よろしく!とミュウが手を差し出してきた 月菜もミュウの手を取り、よろしくお願いします…と頭を下げた
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