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頭を下げた月菜の前にシュウが立つと
「本題に入るけど…
君を連れて来るつもりはなかったんだ
本当にごめん…」
そう言って頭を下げた
「えっ?」
驚く月菜を気にしつつ
「ここはオレたち、ハーフキャッツが住む、にゃんだ村なんだ。でも…もう少しでこの村はなくなる…」
シュウが伏し目がちにそう告げた
そして、ハーフキャッツについて教えてくれた
ハーフキャッツとは、人間が住む世界に行くとネコの姿になるが、こちらの世界では人と同じ姿になるのだと…
また、シュウの家系は先祖代々、男性は魔力を受け継ぐらしく、そのためシュウも多少の魔法を使うことが出来た
「…シュウ、それはどうにかならないの?」
シュウは首をふった
「どうにもならない…あと数時間後、月があの山の真上に来た時…君とミュウを元の世界へ送るから」
窓の外に見える山を指差しながら、シュウがそう告げた
「月菜…ミュウを頼む」
もう一度、頭を下げたのだった
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