第一話 イギリスへ

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第一話 イギリスへ

あの事件から、月日がたち、 2021年、ある夏の日、高校生の葛西ハジメ のもとにある手紙と、鍵が届いていた。 「ん、何だこれ?」 「どうした?葛西。」 「ハジメちゃんどうしたの?」 「何かあったか、ハジメ。」 斎木ナツメ、渡邉リョウヤ、樋口カイシュウ が、集まって来た。僕の唯一の友達だ。 僕の名は、葛西ハジメ。 またの名を、カリウス・カサイ=ハジメ。 僕は、イギリス人と、日本人のハーフだ。 そのせいか、なかなか友達が、出来ないで いた。 そこに現れたのが、この三人だ。 僕の救世主であった。 「なんか、鍵と、手紙があってね。」 「鍵と手紙?」 「うん。内容を確認してみる。」 ……うわ、英語だ。一体何処からだ? 「この手紙を読んでいるあなたへ。  どうか、シュリウス城へ、  帰ってきてください。あなたの帰りを、  待っています。って書いてある。」 「ほう、ということは、イギリスか?」 と、リョウヤが言った。 「そうなるね。」 「…よし、行こう!」 「……へ?」 「イギリスに行くんだよ。  皆で、イギリスに。」 突拍子もないことを言った。 リョウヤは、このグループのリーダーだ。 いつもリョウヤが、先頭で引っ張っている。 「ちょうど夏休みだ。  今年の夏はひと味違うぜ!!」 ヒャッホー!!っと叫びながら、 その場で跳ねている。 「でもでも、お金とか、どうするんだよ?」 「これを見ろ。」 リョウヤが、ポケットから出したのは、 クレジットカードだった。 「あれ?僕達まだ未成年……」 「細かいことは、気にするな。」 有無を言わせない気だ……… 「とにかく、金はある。  イギリスへ出発だ!!」 まったく、いつも突拍子もないことを。 でも、そんなリョウヤが、僕は好きだ。 「「「おー!!」」」 皆で、イギリスへ出発だ!!
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