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「あれ?お母さんは?」
「さっき、出かけるから夏歩のことヨロシク!って…」
「あ、お婆ちゃんちに行ったんだ。」
「そうなんだ。」
顔を洗って…歯を磨きながら…
「タクちゃん、ご飯は?」
「もうとっくに食べたよ。」
「そう?じゃあ私、食べても良い?」
「うん。はい、どうぞ!」
洗面所へ行き…急いで戻る夏歩
「わぁ〜美味しそう〜いただきま〜す!」
拓也は、ダイニングの向かい側の席に座り
夏歩をジーっと見ている。
「ん〜〜これこれ!めちゃくちゃ美味しいのよね。これだけは、何度作っても同じようには作れないのよね〜なんでだろう?何か隠し味入ってる?」
「いや、知らねーよ。」
「だよね〜今度教えてもらおう。うんまっ!幸せ〜」
にこやかに、ジーっと見てる拓也に
「あ、お茶淹れようか?」
「いや、お水もらうよ。」と、勝手知ったる夏歩の家、自分でウォーターサーバーから紙コップにお水を入れて飲んでいる。
「昼飯これだけ?」
「そういうわけには…全部食べちゃいそうだし…なんか作るかな。」
食品庫からパスタを取り出して、百円ショップで買った、『レンジで簡単パスタ茹でケース』にお水と一緒に入れて電子レンジへ入れる夏歩
「あーパスタもレンジですか?」
「え?なんで?美味しいよ!」
「ふ〜ん」
「ふ〜んって、何よ。便利な物は使わなきゃ!ちょっと食べて見る?どうせ暇なんでしょう?」
「暇ってなんだよ。忙しいのにわざわざ時間を割いて、届けに来てやったのに…」
「そうなんだ。それは、それは、どうもありがとうございました!」
「うわ、感謝が全く感じられないわ…」
「ハハッ、ね〜それよりホントに、私の部屋片付けるの手伝ってくれない?」
「やだよー」
「なんで?」
「俺、潔癖症だから、あんなの信じられない!」
「あ〜ん、お願いだってば…」
「何?ようやく片付ける気になったの?」
「うん。私そろそろ彼氏でも作ろうかと思いまして…」
「え?そうなのか?」
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