しろいネコ

街を歩いていて、ペットショップに出くわすと、私は足を止めて、ウィンドウを眺める。

本当に猫や犬が好きなら、こういう展示型のペットショップで購入すべきではないと思っているのに、ペットショップのケージに入った猫を飼いたいと思ってしまう。

倫理観の選択をここでも迫られる。

近い将来、私は、買ってしまうと思う。

動物の展示型販売の一端を担って、飼った猫を、私は無論、一生大事にするだろう。

そんな理屈を頭の中で捏ねながら、ウィンドウに白い長毛種を探した。

白くて、フワフワの、猫。

出会ってしまったら、きっと、それが私の運命なんだろうから。