12歳

1/1
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ

12歳

12歳、小学校が終わりいつものように友人と下校していた時友人に誘われいつもとは違うくらい路地を通って帰ろうと誘われた。 私が怖いから嫌だと伝えると友人は僕たちには神様がついているから大丈夫だよと自信たっぷりに言った。その言葉を聞いて私も確かにその通りだと思い友人について行った。 結果としてはそこは不良学生のたまり場となっていた。 しかし私は不良達から難癖をつけられ怒鳴られている中でさえも 私たちには神様がいるから何もされる心配はないと心の中で思っていた、しかしそれは一瞬で崩れ去る。 私が心で思っていたことをどうやら友人は不良達に向かって言葉にして放ったらしい。 不良の1人が笑いながらじゃあ耐えてみろという言葉と共に友人の腹を思いっきり殴る。友人は嘔吐した。今日の給食だったコッペパンが未消化の状態で残っていた。突然不良が激高するどうやら友人の吐瀉物が靴にかかったらしい。 不良はそのまま友人を蹴り続ける。私はそのままその場にへたり込み私のことを忘れて蹴り続けられる友人の姿はただ見つめることしか出来なかった。 どれだけ時間がたったか覚えてはいないが気づいた時には私は友人と共に救急車に乗せられていた。 救急車の中で友人は人工呼吸器と心電図がつけられ救急隊員が必死に友人に声をかけていた。しかし病院に着く前に友人は息絶えた。 私の頭の中に今でもピーっという無慈悲な音が鳴り響く。死因は内蔵破裂による出血多量 らしい。私は涙が出なかった。なぜなら私の頭の中で神様は、、、?護ってくれるのではないのかという考えが渦巻いていた。 1日経って友人の葬儀が行われた。 友人の母は涙を流しながら 「きっと○✕の事を神様が天国で護って下さるでしょう神様に感謝をして皆様も私達の○✕の分まで生きて下さい。」 は?、何を言っているんだろうこの人はその神様が護ってくれなかったからあいつは死んだんだぞ?なんで神様は黙りなんだ??なんでそれでも感謝をしないといけない??護ってくれなかった癖に、、、 もしかして、、、 神なんていない、、、?
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!