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もう一つのキーボードハーモニーは、クラシック畑にどっぷり浸かった樋口先生とは全然違って、ポップス業界のにおいを強く感じさせる大前先生が教える講義だった。
大前先生は樋口先生とは対照的で、男性だけど小洒落た雰囲気だった。
茶髪と鼈甲眼鏡、ブラウン系の服装も高価に見えて洒落ていた。品よく落ち着きのある口調もお洒落なイメージを際立てている。
40代半ばくらいに見えるけど若々しい。滲み出る余裕に若さを感じた。
大前先生の講義はポップス畑の先生らしく、教室からして机替わりにエレクトーンが置かれていて、学生は全員エレクトーンの前に着席した。受講生の人数は少なめで、20人はいかないくらいだったと思う。
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