君を見かけた時から

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君を見かけた時から

電車の運転手になって1年がたった。 現在、21歳、独身、彼女居ない歴=年齢、見た目は普通、名前は斎藤政夫。 最近、見かける女性。 女性は運転席や景色を見ていた。 その女性は綺麗な人で 政夫は一目惚れをした。 女性と目が合う。 女性は驚いて戸惑っていた。 政夫は気になっても、きっとこの女性とは接点がないだろう。 女性の存在を目の保養だと政夫は思い込もうとした。 政夫は、その女性が電車に乗って来るのが楽しみだった。 イベントが開催された 鉄道のファンの人と車掌さんの交流会でお話ししようとの事だった。 そして政夫が一目惚れした女性も参加していた。 だが政夫は一目惚れした女性と話せなかった。 話したいのに話せない政夫は自分を悔いた。 女性は綺麗な人なので皆、関わろとしている。 政夫はこの女性は自分に釣り合わないんだと自覚した。 朝、いつも通りの時間に政夫の一目惚れした女性は電車に乗っていた。 でも、なんだかいつもと違った。 政夫の一目惚れした女性は、運転席や外の景色を見ていなかった。 なんだか辛そうな顔をしている。 そして女性は1両の席で寝た。 後、1駅で女性のいつも降りる場所に着く。 なのに女性は起きなかった。 政夫は心配になって、いつも女性が降りる駅に着いたら、すぐに女性に声をかけた。 政夫『すみません。いつもの駅ですが、起きなくても大丈夫ですか?』 女性『大丈夫と言われたら大丈夫じゃないです。』 政夫は同僚に話して女性と一緒に救護室に行った。 救護室に着くと女性は政夫の手を掴んで離さない。 政夫『ちょっと待って下さい。同僚に昼休憩を早めにとって良いか聞いてきます。』 今の時間は11時だった。 政夫は女性とランチに行くことにした。 女性『実は私、悩みがあって…仕事を始めて1年経つのですが、なかなか覚えられなくて迷惑かけて、そのせいもあって陰口を叩かれて、それだけじゃなく、つい最近、彼氏と大喧嘩をしてしまい別れる事になって、凄く好きな人なんです。高校生の時から付き合って4年経って居ました。初めての彼氏だったし優しかったし色々思い出があるのに』 女性は泣いた。 政夫『それは辛かったですね』 政夫はハンカチを渡した。 女性『私どうすれば良いの?』 政夫『そうですね。仕事は、まだ我慢出来そうですか?』 女性『…我慢出来るかもしれません』 政夫『そうですか。仕事は最初は誰でも失敗したり覚えるのに大変です。覚えるのに人によっては時間かかる人もいるし、その職種が合わないって事もあります。まだ我慢出来て頑張れそうなら頑張る価値は、あると思いますよ。仕事の愚痴は、いくらでも私が聞きますから。恋愛については新しい恋をするか元彼とよりを戻す為に頑張るか趣味などをして気分転換するか、ですかね。』 女性『ありがとうございます。また仕事の愚痴を話したい時は、どうしたら良いですか?』 政夫『そうですね。連絡先を交換しましょうか』 お互いの連絡先を交換した。 連絡先を交換したさいにお互いの名前が解った。 女性の名前は羽衣さゆりだった。 いつものように、さゆりは運転席を見る。 政夫と目が合うとさゆりは、にっこりと微笑んだ。 さゆりは政夫にLINEで さゆり『この前のお礼にご飯でも、どうですか?』 政夫『そんな、僕、当たり前の事をしただけです。』 さゆり『謙遜なさらなくても大丈夫です』 政夫『お礼なんて大丈夫です。僕は、さゆりさんとご飯に行きたいです』 さゆり『お礼しなくても良いんですか?』 政夫『大丈夫です。でもさゆりさんには会いたいです』 さゆり『私も会いたいです』 2人は会う約束をした。 待ちに待った。 デート当日。 2人とも気合いが入り、おしゃれをしてくる。 そして上機嫌。 映画館に行った2人。 恋愛映画を観る事にした。 ポップコーンは2人でわける事にした。 さゆりはアイスレモンティーを頼んだ。 政夫もアイスレモンティーを頼んだ さゆり『気が合いますね』 上映してる時にポップコーンを食べていると手が触れあった。 お互い、ドキドキした。 映画が終わると感想を言いあった。 デート中、視線をかんじる、さゆりを男性達は見ている。 綺麗だからでしょう。 (綺麗な方とデートが出来るのが誇らしげでありつつ自分がデート相手なんて)と政夫は申し訳ない気分になった。 ゲームセンターに行った。 政夫『今からさ、色んなゲームをしながら敬語なしで会話して負けた方が敬語使った罰金分だけ奢るってのは、どうですか?』 さゆり『面白そうですね。やりましょう。』 政夫『じゃあ罰金は1回10円にしましょう。用意スタートって言ってから敬語なしにしましょうね』 さゆり『はい』 政夫『用意スタート』 そして政夫とさゆりは色んなゲームをしながら敬語なしで話そうとする。 しかし政夫がいっぱい敬語を使ってしまう。 ゲームは五分五分だが、敬語なしでの会話では政夫の敗けで10000円分、奢る事になる。 10000円分、政夫は、さゆりにご飯を奢った。 ご飯を食べてから2人は帰った。 さゆりは政夫にLINEや電話や会ったりして仕事の愚痴を話したりしていた。 政夫は男友達と遊びに出掛けた。 男友達『そういえばさ、政夫さ、最近、凄い楽しそうだね、なんか会った?』 政夫『そんな顔に出てる?』 男友達『出てるよ。何?なんかあったの?』 政夫『仕事先で綺麗な人が居て、関わる機会があって、この前、デートしたんだ』 男友達『それで、そのデートはどうだったの?』 政夫『楽しかったよ。凄く。』 男友達『相手はデート楽しそうだった?』 政夫『楽しそうだったよ』 男友達『政夫は、その綺麗な女性が好きなのか?』 政夫『好きだよ。でも僕には、その女性は釣り合わないよ』 男友達『釣り合わないとか関係ないだろう。一番大事なのはお互い気持ちがあれば付き合っても良いだろう』 政夫『僕は、その女性を好きだけど女性は僕の事を好きではないよ』 男友達『なんで、そう言いきれるの?そんなの解らないよ』 男友達と遊びつつ、そんな話しもした。 政夫とさゆりはLINEで新幹線や電車や機関車の話で盛り上がった。 政夫は鉄道が好きで車掌さんになったのだが、実は、さゆりも鉄道が好きだった。 だから運転席を観ていたり外の景色を見たり、イベントにも参加したのだった。 そして2人は鉄道博物館に行くことになった。 鉄道の事をいっぱい話し合ったりイベントや運転体験や電車を写真に撮ったりと有意義な時間を過ごしていたら、 いつの間にか昼になっていた。 鉄道博物館の中にあるレストランで食べた。 レストランは電車の中で食べてるようだった。 洋食を2人で美味しく食べてから 2人とも家に帰っていった。 政夫は金曜日の仕事終わりに携帯を見る。 男友達からLINEがきていた。 男友達『お疲れ』    『今日、仕事終わりでご飯でも食べに行か    ないか』 政夫『お疲れ』   『ご飯を食べに行こう!』 たまにはと焼き肉を食べに行った。 男友達『そういえばさ、あの子、一目惚れした女性とは、どうなったんだよ』 政夫『この前、鉄道博物館に一緒に行って楽しかったよ』 男友達『鉄道博物館によくついてきてくれたよね』 政夫『なんで?いけないの?』 男友達『だってさ、女の子とデートする時、鉄道博物館っていうと、微妙な顔されたりしない?』 政夫『しなかったよ。そんな顔。だってその女性、鉄道好きなんだ』 男友達『良かったじゃん、趣味も合うんだ』 政夫『でもさ、昼御飯、食べた後、どこに行けば良いか解らないんだ』 男友達『えっ?昼御飯食べたら、すぐ帰ったの?それで機嫌そこねたりしなかった?』 政夫『うん、大丈夫だよ』 男友達『今度のデートでは告白するの?』 政夫『そんな事できない。自信がないんだよ。告白して、もし、ふられたら、どうしようかと思って』 友達とは、焼き肉食べながら、そんな話などをして、家に帰った。 政夫は、さゆりにLINEをした。 政夫『良かったら鉄道旅行しない?』 さゆり『行きたい!』 政夫『鉄道旅行の内容は僕に任せてくれないか?』 さゆり『良いよ』 2人は休みの日に鉄道旅行に出掛けた。 電車の外を見ると富士山が見えてきた。 電車を降りる時にさゆりは政夫の手をつかんだ。 歩いていくと自然と2人は手を繋ぐようになった。 政夫は電車を指差す。 政夫『電車が2両連結で可愛いよ』 さゆり『本当だ。可愛いね』 B級グルメのナポリタンを食べた。 さゆり『政夫くんは好きな人いるの?』 政夫『いるよ』 さゆり『どんな人』 政夫『綺麗で鉄道が好きで』 さゆり『それって、私に似てる?』 政夫『さゆりさんは好きな人いるの?』 さゆり『いるよ。鉄道好きで優しくて私の愚痴を聞いてくれて、その人、一緒に居ると凄く楽しいの』 そして、また電車に乗る 製紙工場のど真ん中を通る 降りたら機関車が見えた。 夜景の綺麗な場所に行く。 政夫『さっき、好きな人が私に似てるかって聞いたよね。』 さゆり『うん。』 政夫『あのさ、好きな人は、さゆりなんだよね』 さゆり『嬉しい。私も政夫さんが好きな人だよ』 政夫『僕と付き合って下さい』 さゆり『宜しくお願いします。』   END
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