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冬の終わり
長い長い冬が終わって、ついに春がやってきた!ようやく暖かくなってきたっ
て、村のみんなも大喜び!ただ、今年はいつもとは少し違うみたい。なんで
も、みんなが村から出られない冬の間に人間の街に公園ができたんだとか!ム
クドリ君こういうの好きそうだなーって思って誘ってみたら、やっぱり遊びに
行こうだってさ。冬に友達になったルリビタキちゃんも誘って、今日は公園に
行こう!
ムクドリ「おーっす。」
ルリビタキ「あ、おはよう。ムクドリ君。」
ムクドリ「いやあ、ようやく集まれるくらいに温かくなったな。」
ルリビタキ「うん。おじいちゃんもようやく日向ぼっこできるって喜んでた。」
ムクドリ「そういえばルリビタキってまだ人間の街に行ったことないんだっけ?」
ルリビタキ「秋の終わりに飛べるようになったばかりだから…ところで、スズメ君は?」
ムクドリ「あー…あいつ、いっつも遅刻してくるんだよ。誘ってんのはあいつなのにな。」
ルリビタキ「いつもなんだ…。」
スズメ「おーい!」
ムクドリ「おっ。噂をすれば。」
ルリビタキ「スズメくーん。」
スズメ「ごめんね。遅れちゃって。」
ムクドリ「そういって、お前毎回遅刻してるだろ!時間通りに集まれたのって、俺の記憶が正しければ俺がお前んちに行った時だけだったよな!」
スズメ「そーだっけ?」
ルリビタキ「まあまあ、二羽とも落ち着いて。ね。」
ムクドリ「…それもそうだな。こいつの遅刻は今に始まったことじゃねえ。今更どうこう言っても無駄だろうな。」
スズメ「やっぱりムクドリ君は僕のことをよくわかってるねえ。」
ムクドリ「いや。遅刻の回数が2桁言ったあたりから数えんのをやめただけだ。」
スズメ「あれ?そんなに遅刻してたっけ?」
ムクドリ「集まるたびに毎回遅刻してるからな。」
ルリビタキ「毎回なんだ…。」
スズメ「そういえば公園ってどんなところだろ?」
ムクドリ「カラスのおっちゃんの情報によると、いろいろ置いてある広場のようなところらしい。ちなみにおっちゃんと何羽かの鳥はすでに公園にいるとのことだ。」
スズメ「そーなんだ!」
ルリビタキ「何があるのかな?」
ムクドリ「楽しみだな!早く行こうぜ!」
早速公園に出発した僕たち。先に公園に行っている鳥たちにも会いたいし、も
しかしたら、新しい出会いもあるかもしれない!まだ長い距離の飛行に慣れて
いないルリビタキちゃんの手助けをしながら僕たちは公園へと向かった。
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