婚約者

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 あれから、結局アミールとは会うことは出来ずに、数日が慌ただしく過ぎて行った。  急な配置替えの為に、2、3日、繋ぎとして、年配の女性の看護を任されている。  「じゃ、ちょっと花瓶のお水変えてきますね」  花好きな患者さんの為に、水道へ向かう。 ドンッ!!  突然、後ろから背中を押されて、勢いよく廊下に投げ出された。 「キャッ……!」  ガシャーンッ! バシャッ! 「冷たっ…… ! 」 「あーら、ごめんなさい」  見上げると、自身のスラッと伸びた長い手を口元に当て仁王立ちして、冷笑しているアイシャが立っていた。
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