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「おはようございます」
申し送りが始まる寸前に、滑り込みセーフ。
「相葉さん、あなたはまたっ! 患者さんの前では、余裕を持って対応出来る様、常に五分前行動しなさいって、言ってるでしょ!」
婦長は片眉目を上げ、スッと目を細めると、神経質そうに眼鏡をクイっと、上げる。
「それに、いくら母子で大変だからってそんなに髪を振り乱して…… 最低限の身だしなみくらい、整えなさい」
「……申し訳ありません」
「子供がいるからって、流石にアレはないよね」
「女捨ててるわ…… 」
クスクスと蔑みを含んだ声が、小さく聞こえる。
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