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「好きって、何が?」
「柴田さん! 誰かをす、す、好きになるって、どんな感じ?!」
思わず、目の前の柴田に助けを求めて、ガシッと、力強く彼女の手を掴むと、前のめりに尋ねた。
「へ?!…… 」
口を開けて放心状態の彼女は10秒程停止し、直さま、復活した。
「どうしたの? 今時、中学生でも聞かない様な事、言って。 純情か?!」
アハハハハーッと笑ったが、私の余裕のない、真剣な顔を見て彼女は呟いた。
「え? え?! マジ?」
コクコクッと、真っ赤になって必死に頷く。
「あー……なんか、ごめん…… ?」
残念で気の毒な子を見る様な、視線を私に向けた。
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