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入社4年目。
私たちの代は同期同士仲が良い方だと思う。
転職や結婚で辞めていった仲間もいるけれど、今残っている本社勤務の同期の中でも向井と私を含む5人が特に仲が良く、月一で同期会を開催する程だ。
その中でも向井と私は自分から見ても周りから見てもさらに仲が良く、同期会とは別によく2人で飲みにいったりもする。
だからちょっとは思ったりもしている、自分は向井の周りにいる他の女子たちとは違う枠にいるんじゃないかと。
でも向井は私を女として意識していない。
それは肌で感じている。
「お前女の皮被ったオヤジだな」
そう言われることもしょっちゅうだ。
そりゃ、頼むメニューがエイヒレ、たこわさ、砂肝、モツ煮などの、大抵の世のサラリーマンが好みそうなつまみに、飲むものはといえば、ビールと日本酒。
大多数の女子が頼みそうなシーザーサラダとか、何とかのアヒージョとか、あと何だ、チーズ使ってる奴とか。
そんなものは一切頼まないし、甘いサワーやカクテルなんてのももちろん飲まない。
これが向井に女の皮を被ったオヤジと言われる所以。
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