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「まず、管理人に命令したのは夫人、貴女ではありませんか? 雇い主の娘である貴女であれば、逆らうのは難しいし、金銭を与えたなら、進んでしたかもしれません。
ただ、問題は二つあります。
同じく少女であった夫人が、遅い時間外をうろつくわけにはいかないということが一つ。
不良であろう管理人に全てを任せるわけにはいかないということが、二つ目。つまり、指揮をする人間が必要でした。
同じ頃、金銭的に困っている男が、夫人の側にいましたね。自ら立ち上げた会社が大きな損害を出して、二進も三進も行かなくなっていた男が」
二人を見ると、どちらも憎しみを帯びた目で、圭を見ていた……。
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