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「新城氏も、何か行動は起こしたんだろう?」
膝を抱えてまだ唸っている隆彦を見下ろして、隼人の呆れたような口調。
「はい。しかし、動きに無駄が多すぎましたので」
「夫人の方が殺し屋にゃ向いてたってわけか」
「そうかもしれませんね。
男の恰好をしていると、扱いが突然雑になりますね」
「圭ちゃんは身代わりだからな」
「そうですね。私はしょせん、母の身代わり。
夫人、覚えておいて下さい。母は貴女のものなどではありません。麻上美沙子は私の大切な母であり、父にとって愛する妻であった。一瞬たりとも貴女のものであったことなどございません」
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