37人が本棚に入れています
本棚に追加
『庭で圭一さんが悲鳴を上げた後、頻りに、にょろ、にょろ。と怯えたように言うので、指さす方を見ると蛇がいた。
私も驚いて悲鳴を上げると、大丈夫お母さん、圭一君がいるでしょ、怖くないよ。ですって。
小さくても男の子なのね』
『ちりめんじゃこで佃煮を作っている時、振り向くと圭一さんがつまみ食いをしていた。
口に放り込んだ直後だったらしく、しっかりと噛んで飲み込み、落ち着いた後で申し訳ありません、美味しそうだったものですから。と謝った。
そういう理由ならつまみ食いも歓迎。
圭一さんでもつまみ食いをするのね。と思うと、ちょっと安心した。真面目な良い子過ぎて、無理をしていないかと心配していたから』
『圭一さんが怪我をして帰って来た。学生服が土埃で汚れてもいた。
どうしたのか聞いても答えてくれない。
破れている袖口を繕いながら心配で泣いていると、廊下から、木から降りられなくなった猫を助けようとして落ちたのだと言って、謝ってくれた』
『素敵な色の毛糸を頂いた。
和孝さんの為にセーターを編むことにした。お誕生日に間に合わせよう』
最初のコメントを投稿しよう!