寺田を呼べ!

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寺田を呼べ!

「寺田を呼べ!」 会議室から響き渡る怒号。この日、キャナ川県教育委員会総会が、横漏れ会館で行われていた。パンティ・タンクトップ・アバンチュール、通称PTA(パーティーアー)。そんな彼等に1年に1度、あるかないかの緊急召集がかけられていた。 「寺田以外で何とかならんのか!どこにいるか分からんのだろ!?」 『スキャンティ岡島副会長』は語気を強めていうが、他の幹部はダンマリだった。 「往生際が悪いぜ『スキャンティ岡島副会長』。早く責任とってくれよ。そうすれば全てが丸く収まる。俺ぁ、これから人生で初めて人の為に泣くかもしれねぇのによ」 机に足を乗せ、椅子を二脚にしてぶらんぶらんと舐めた態度を取る『インモラル日野理事』。 「貴様、無礼だぞ!!『組織』というものを理解せず、軽はずみな言動をするでない!」 「あんたが『組織』を語ってくれるな。その組織の中に『俺』まで含まれている様で気分が悪いぜ」 「なんだと!!」 その瞬間、机が壊れてもおかしくはない程の轟音が会議室内に響き渡った。 「うぬら、ワシが目の前におることを忘れてはおるまいな?」 この轟音を響かせた張本人は『ペロペロ又沢会長』だった。 「そうですよ?会長を前にして無礼なぞ言語道断。貴方達、時代が時代なら打首ものですよ?」 秘書兼痴女の『ポロリー矢田』がメガネを上げながら見下した様な視線で二人を見た。 「はっ、申し訳ありません!」 『スキャンティ岡島』は頭を下げた。それと同時に鼻先へと滴り落ちる汗は彼の現状を語るには十分であった。事の次第は一週間前へと遡る。
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