猫が好きな好きな人

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私は今日、告白をする。 大好きな人に告白をする。 お相手はバイト先の居酒屋の先輩だ。 このお店で、元はと言えば私のほうが先輩だった。 でも、ある日後輩はひとつ年上だと知って、 後輩は先輩になった。 私がなぜ先輩のことを好きになったのか。 まず、出逢いから完璧なタイミングだったのだ。 大好きだった彼氏に振られた傷心中、その辛さを紛らわすためにバイトばかりしていたときだったから。 その日私は、先輩から、爽やかに挨拶をされた。 背が高くて、優しそうでかっこいいなと素直に思った。 みんな着ている居酒屋名の入った新品の黒いTシャツが、やたらおしゃれに見えた。 先輩はもともとこのお店の常連さんだったらしく、メニューに詳しかったからか仕事を覚えるのが早かった。 面倒なお客さんの相手は率先して引き受けてくれたし、接客も上手でみんなが気持ちよく過ごせる空気を纏う人だった。 整った顔でニコニコして周りを虜にした。 更に先輩は、エスパーみたいだった。 ズルズルと失恋を引きずる私に、今日元気ない? なんていいながら、小さなチョコレートとか、飴玉とかくれた。 空元気だった私は、少しずつ本当の元気を取り戻していった。 同時に、私の恋心は少しずつ少しずつ膨らんでいくことになった。
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