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私は身構えた。無理もない、今我が校の三年生は「告白祭り」の真っ最中だったのである。
色々なパターンがあった。
手当たり次第に女子に告白する男子。一人の女子の告白を受けておきながら、極秘裏にもう一人の女子に告白して「密通」する男子。失恋した女子をなだめすかして、心を許した隙にゲットする男子。
ほんと、ろくなオトコがいない。ほとんど私の想像であるが。
ぱっくんは、どの男子だろうか。
一応、告白された場合の反応も予習済みである。
まず、ハイスペック男子の場合は、速攻でオッケーする。
そして、やめとこうと思った男子の場合は、もったいないがやんわりと断る。(ストーカーの可能性がある男子はきっぱりと。と、ネットに書いてあった。)
しかしぱっくんは、そのどれとも違った。
好みの顔ではないし、かと言って全然嫌いでもない。
むしろ好き。
でも、恋愛とかは、いやぁ、どうだろうなぁ。好きじゃなきゃ別れる。という関係性は、ぱっくんとはそうなりたくないなぁ。それは困る。迷路、もっと見せたかったのに。
しかし。パックンは言った。
「僕の国が危険なんだ」
「……は?」
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