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もうすぐ、春が来る。
教室から見る桜は綺麗だ。
高校生活も、残り2ヶ月。
この制服を着るのも、今年で最後になる。
色んなことがあったけど、私もみんなと一緒に卒業出来る。
まだクラスメイトの半分以上は受験が待っている。
みんな真面目だな。
将来のことを考えて、勉強を進めている。
私は、高校三年生になる前の春休みまで、進学か就職かで迷っていた。
「そろそろ決めなさい」と母親に言われてから考えるようになった。
高校3年生のホームルームの時間に進路の紙が配られた。
高校で出会った友達は、美術系の大学へ行くと話していた。
私はというと前に、インターネットで大学や専門学校を調べていたが、なかなか決められず、そのままにしていた。
そんな時、家の棚に置いてあった小学生の文集が目に入った。
『私の将来の夢』と書かれた表示をめくっていく。
クラスメイトは、宇宙飛行士、歌手、作家、画家、看護師、という夢が多かった。
私は、食べ物に関わる仕事がしたい、と書いていた。
『誰かに美味しい物を食べてほしいと。』
私は将来の夢も忘れていて、高校に入っても何も考えずに勉強しているだけで、未来のことなど考えていなかった。
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