自分を信じて。

6/62

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/62ページ
その日の夜。 もう一度、大学と就職先をネットで検索してみた。 母親が言っていた、 「大学へ行っても楽しくないから、退学する人もいるのよ」 という言葉を思い出した。 友だちは、別の大学を受験する。 今みたいに、毎日会えないのだ。 中学の友達とは、高校二年生の冬くらいから、連絡もとっていない、会ってもいない。 みんな、どうするんだろう? 一回メールしてみようか。 と、メールのアプリを開いた。 「久しぶり! 夜遅くにごめんね。受験する学校とか決まった?」 とりあえず、そう送ってみた。 午後八時過ぎ。 中学の友達は、今頃何をしているだろう? 「塾かな?」 高校ニ年までは、塾もバイトもしていなかった。 少し待っていたら、来るだろうか。 待っている間、窓を開けて空を見上げていた。 この町は、星がキレイだ。 携帯電話のカメラで、カシャッと夜空を撮った。 「あっ、流れ星!!」 あっという間に、流れ星は消えてしまい、願い事も出来なかった。 願い事は、沢山あるけれど、今は就職活動が失敗しませんように、だろう。
/62ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加