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他に音楽系もスポーツ系等のクラブも考えたが、そのどれもが魅力を感じなかったし、僕には向かないと、はっきり分かっていた。
それに、スポーツ系のクラブも気をつけないと、お嬢さまやお坊ちゃんのクラブに間違って入部したら大変だ。「同好会」という名称には気を付けた方がいい。つまり、「テニス部」だと大会を目指して真剣に頑張っている感じがするが、「テニス同好会」だと、やはり男女の出会いを求めて入部する人が多い気がする。
そんな厳選たる取捨選択をして最終的に選んだのが、文芸部だという訳だ。
それだけ厳選して入部した文芸部だったが、後悔が無いと言えば嘘になる。
何故なら、部員の面々は皆、文学に詳しく、有名な著作しか知らない僕は、そこでの話題についていけなかったからだ。
だが、他にこれといって趣味もなかった僕は、文芸部以外の他の選択肢がなかった。
そして、他の部員たちの話題についくには、読書量を増やすしかない。そう思い、僕は本を漁った。
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