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「その噂、デマなので広岡部長もしっかり訂正しておいて下さいね」
ああ、分かった、と部長が言った所で創太が大人しいことに気づく。
屈んで創太の顔を覗き込むと、目に涙を溜めてじっと俯いていた。
「創太、どうした?やっぱりどこか痛かった?」
と尋ねると、
「メイちゃんが怒ったー…」
と、ポロポロと涙を流し始めた。
「え!怒ってないよ⁉︎創太大丈夫だよ⁉︎」
慌ててフォローすると、広岡部長も先程と同じように創太の前に屈んで、
「創太くん、メイちゃんはね、怒ったんじゃなくて心配だっただけだよ。突然飛び出してもし車や自転車に轢かれたり、今みたいに人にぶつかったりしたら創太くんが怪我しちゃうから。わかるよね?」
と優しく諭してくれた。
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