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ふと目が覚めた。
一体今何時なんだろう。
ベッドサイドのデジタル時計に目をやれば時刻は21時30分。
蒼介さんは明日から出張だから、とりあえず何かお腹に入れてもらわなきゃ。
身体を起こそうとすると、身動きが取れないことに気づく。
後ろから蒼介さんに抱き抱えられていた。
何とか首だけ後ろへ捻って、
「……蒼介さん、明日から出張ですよね?夕飯何か食べないと、明日元気出ませんよ?」
そう言うと、ん〜、ともぞもぞ動く蒼介さん。
「……蒼介さん?」
すると蒼介さんの手が再び私の身体を撫で回しはじめた。
「……っ!蒼介さん⁉︎寝ぼけてます……⁉︎」
焦る私にお構いなしに、自由に動き回る手。
そしてあっという間に私は蒼介さんに組み敷かれた。
「……俺、芽衣子がいれば元気だから、夕飯いらない」
ニヤリと笑うその顔と目が合う。
全然寝ぼけてないじゃない……!
そうしておでこ、頬、鼻、口、首、鎖骨へとキスのシャワーを降らせながら、私はまた蒼介さんに翻弄される。
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