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ーーー身体中が痛いーーーー。
ようやく解放されて、でも蒼介さんの腕に包まれながら、
「……蒼介さん、明日の出張で、浮気しないで下さいね……？」
1番不安だったことを口にする。
「……浮気？誰と？」
蒼介さんが怪訝な顔で私を見る。
「……本条さんと」
「本条？どうして本条？」
「だって、本条さんは蒼介さんのこと、狙ってるって噂が……。なのに明日2人で出張とか言うから、好きって言う前に本条さんに取られちゃったらどうしようって思って、だから今日……！」
「……待て待て、本条が俺のことを好き？それはかなり前の話だ。今は企画開発部の沢渡部長と付き合ってるよ」
沢渡も間宮と俺と同期なんだ、そう言って笑う。
「確かに昔付き合って欲しいと言われたこともあったが、断ってから本条はすぐ次に行ったよ。俺とは何もない。で、今沢渡と付き合ってて、もうすぐ結婚するらしい」
沢渡部長と……？なんだ、奈美のあの情報は古い情報だったんだ……。
……いや、もしかして知っててわざと私をけしかけるために……？
だとしたら奈美はなかなかの策士だ。
「……よかったぁ……」
ほっとして思わず溢すと、
「俺はもう芽衣子しかいらない。やっと手に入れられたんだ、もう離してやらない」
またギュッと抱き締められる。
今朝からは考えられない幸せな状況に、胸がいっぱいになる。私だって、もう離してやらないんだからーーーー。
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