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ーーーその後蒼介さんの腕から逃れて、冷蔵庫の中を適当に物色してあり合わせのチャーハンを作った。
出来上がった頃に上半身裸のまま下にスウェットだけ履いてリビングに現れた蒼介さん。
「そっ蒼介さん……!ふ、服を着て下さい……!」
私の慌てっぷりに、ん?という顔をする。
「服、着てるけど?」
「ううう上です!」
「……上?……ああ、今更何を照れてるんだ。もう上から下まで全部見ただろう」
ニヤリと意地悪く笑う。
「わぁぁ!そういうこと言わないで下さい!」
「ほんと、芽衣子は仕事の時とギャップがあり過ぎるな。……可愛い」
そうして近くまで来ると、フワッと私を抱き寄せておでこにキスをした。
「……そういう蒼介さんだって、甘過ぎませんか?」
「……俺はもう芽衣子には甘くしか出来ないよ」
そうして極上の笑顔で微笑まれれば、私はもう何も言えなくなってしまうのだったーーーー。
ーfinー
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