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「エライな創太くん」
褒められた創太は少し誇らしげだ。
「広岡部長、この後ご予定なければ、もしよかったらうちで一緒にハンバーグ食べて行きませんか?」
創太の乗ったカートを押しながら、私は先ほどから考えていた提案をしてみる。
「……いいの?ほんとはハンバーグおいしそうだなーと思ってたんだ」
ニッと悪戯っ子のように笑う部長。
創太も、「ぶちょーさんも一緒にハンバーグ食べるの?やったー!」と大喜びだ。
てっきり断られるかと思っていた私はちょっと拍子抜けだ。
「もちろんです!こんなに良くして頂いて、何もせずにお帰しする訳にはいきません」
と言えば、
「俺が好きでやったことだから、そんな気は遣わなくてもいい。でもハンバーグは食べたいから、ご馳走になってもいいかな?」
そう極上の笑顔で微笑まれ、不覚にもとくん、と胸が音を立てた。
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