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「どうも、東さんの上司の広岡と申します。ご挨拶が遅れてすみません。東さんにお誘い頂いてお言葉に甘えて夕飯をご馳走になってしまいました」
そうにこっと微笑む部長を見てなぜか顔を赤らめる姉。
うん、わかるけどね、部長かっこいいから。
「……あっいえっこちらこそ妹がいつもお世話になっておりますっ!姉の夏菜子です!創太も遊んでもらったみたいで、ありがとうございます!」
慌てて挨拶をする姉に、
「いえいえ、創太くん本当におりこうさんですね。僕もとても楽しませてもらいました」
そう言って創太の頭をポンポンする部長。
そんなことないですー!と謙遜する姉を尻目に
、私は急いで姉へ渡す夕飯を取りに行く。
「お姉ちゃんっはいっこれ!創太お風呂に入れなきゃだからもう帰らないとじゃないっ?」
部長の前で余計なことを言われたらたまったもんじゃないと、夕飯の入ったランチバッグを渡しながらこのまま帰ってもらえるように仕向ける。
はっと腕時計を確認して、「あら、もうこんな時間っ。そうね、帰らないと!」
広岡さん、ありがとうございました、と姉はもう一度部長にお礼をし、創太も「ぶちょーさん、また遊ぼうね!」バイバーイと手を振りながら、帰っていった。
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