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「東は休んでて。ずっと動きっ放しだったろ」
「いやいやそんな……!部長の方こそ休んでて下さい!スーツ汚れちゃいます!」
部長にお皿洗いさせるとか、なんて恐れ多い!
食い下がってみるが、
「……じゃあ皿洗いのお礼に後でもう一杯付き合ってよ。それならいいでしょ?」
部長はそうやって私が気を遣わなくていいようにしてくれる、スーパーの時みたいに。
……そんな風に言われたら、もう断れない……。
「わかりました……」
結局断りきれず、部長に甘える形になってしまった。
仕方なくダイニングテーブルに座ってお皿洗いする部長を眺める。
部長がうちのキッチンでお皿を洗っている。
朝家を出る時には考えられなかったこのシチュエーション。
……なんだかこれはちょっと新婚さんみたいじゃないか?
つい想像してしまって、このシチュエーションに無駄に心臓の音が駆け足になる。
いや、それを言ったらスーパーでの買い物だって、はたから見たらそれこそ新婚さんみたいな感じじゃなかったか?
しかも創太も帰ってしまって今は2人きり……。
……だめだ!余計なことを考てはいけない。
普通でいられなくなる。
落ち着け芽衣子!
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