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それを聞いた部長が「確かに」と面白そうに笑う。
「俺も今かつ丼買ってきた所なんだ。東、かつ一切れと出し巻き卵交換しよう」
なんと、部長までそんなことを言い出す。
「部長……。そのおかず交換も、私の方が絶対得してません……？」
部長がまたハハッと笑い、ほんとだー！と進藤も奈美も釣られて笑う。
部長が近くのデスクから私たちの方に椅子を引っ張ってきて進藤の隣に腰掛け、そのまま4人で昼食を取ることになった。
奈美からもらったサンドイッチはお弁当箱の蓋の上に、部長からもらったかつは進藤がくれた唐揚げの隣に置かれた。
代わりにヒョイっと摘まれた卵焼きが2人の口に入る。
「芽衣子ー、これ美味しい！中に入ってるの何？鮭？」
「うん、鮭と大葉の出し巻き卵だよ」
えー、すごい新しい！私も今度真似しよー！と奈美はとても気に入ってくれたようだ。
「鮭と大葉か。とっても美味いな」
部長も目を優しく細めて褒めてくれる。
金曜日も思ったけど、自分の料理を美味しいと食べてもらえることはとても嬉しい。
ここ数年は創太や姉以外に手料理を振舞ったこともなかったから。
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