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「芽衣子はほんといいお嫁さんになるよー。私が貰いたいくらい!」   奈美が私に抱きついてくる。 「こらこら、奈美には夏樹くんがいるでしょう。 私が夏樹くんに怒られるんだから」 奈美には幼馴染で2つ下の夏樹くんという彼氏がいる。  幼馴染でしかも年下ということで紆余曲折あったが、ようやく結ばれた2人なのだ。 しかも夏樹くんの方が奈美にベタ惚れで、芽衣子さん奈美のこと取らないで下さいよー、と私はよくヤキモチを焼かれている。 「斎藤、大丈夫、東は俺に任せろ!」 キラっ、という効果音が聞こえてきそうな笑顔でそんなセリフを言うのは進藤だ。 斎藤、とは奈美の名字だ。 私たち3人の間ではお決まりのくだり。 あー、はいはい、と奈美と私に流されて終わるのがいつもの流れだが、今日はそこに部長がいた。 明らかにむすっとした顔で進藤をじっと見る部長。   「え、え、部長、どうしたんですか!俺、何か変なこと言いました⁉︎」 さっきまでにこやかに卵焼きを頬張っていた部長が急に険しい顔になったので、進藤が慌てている。
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